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タイトルの高速道路におけるトラックの速度引き上げ検討のニュースは”やはり来たか”という感じでした。
運送業界には”2024年問題”というのがあるのですが、これは簡単に説明すると2024年4月からトラックドライバ―の残業時間に上限規制が掛かる事で発生する問題の事です。
残業規制によって発生する問題
規制によって発生する問題というのはトラックドライバ―不足がより深刻になると言う事です。
残業規制が行われる事によってドライバーの時間外労働は減る事になりますが、一人当たりの労働時間が減少する事で国内の輸送能力が20%近く減少すると言われており将来的には30%以上とも言われています。
先に”より深刻”と書いたのは、運送業においてドライバー人口の減少という問題は既出の問題であるからです。今でも問題なのに、さらに深刻な状況になるなんて・・・という話なのです。
高速道路の速度引き上げとは
不足する労働時間をどのように補っていくかという問題に対して、高速道路におけるトラックの速度上限を引き上げるというのは方法の一つです。
荒っぽい言い方をすれば、より早い速度で走ればより早く目的地に到着するから拘束時間が短くなるという考えです。
例えば、現状では中型免許以上で運転できるトラックの高速道路での最高速度は80km/hなのですが、これを100km/hとした場合、長距離運転手が東京⇔大阪間を移動するのに1.5時間は短縮できます。
無事荷物を届けるのが運送会社の仕事
運送は仕事ですので、受け渡しには時間の制約が存在します。ですから配車マンが予定を組む際には所要時間を意識します。それはつまり、計画上の走行速度が存在するという事になります。ですが、常識的な走行速度かつ常に余裕があるもので無いとドライバーの負担となり事故に繋がってしまいます。
規制緩和が、残業時間が短くなるとか、余裕を持って走れるようになるといった感じでドライバーの負担が軽減される方向に向かえばいいと思いますが、単に労働力不足を補うためにと言う事であれば、ドライバーの負担だけが一方的に増えるような形になってしまうという懸念があります。
荷物を無事に届けると言う事は、ドライバーの安全と同義です。
高速道路の規制緩和は実施される気がします。実際そうなれば、ドライバーが得られるメリットは小さくないと思いますが、安全が犠牲になってはいけません。山田運送としては、そうした事が無いように新しいルールに適応していければと思います。